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中2週報第22号「これからの時代を生きる皆さんへ ~試験後に考えてほしいこと~」10月12日発行2019年10月25日

 修学館では,保護者に対するきめ細かい情報発信の一つの手段として,中1~高3の全学年,学年便り(週報)を原則毎週末に発行しています。日常の学校生活の様子等の情報を積極的に発信し,保護者との情報の共有ができればと思います。修学館のホームページでは,「学年便り(週報)から」というコーナーを設け,学年便りにあった面白い記事,感動する記事などを皆さんに紹介します。更新を楽しみにお待ちください!

☆これからの時代を生きる皆さんへ ~試験後に考えてほしいこと~☆
最近読んだ本の紹介シリーズです。300ページくらいある本のほんの一部を編集しているので伝わらない部分が多いと思いますが…。中学1年生のときから,社会に出てから活躍してほしいという気持ちをこめて色々な話をしてきたつもりです。慌ただしい日常で,学校や習い事のことしか考えられないという人も多いと思いますが,たまには社会のことやこれからの自分の人生について考えたり,友人と話してみてくださいね。

 今必要とされている人は問題を「発見」できる人
 少しイメージしにくいかもしれないので,具体的な例を1つ挙げてみましょう。例えば,20世紀半ばから後半の時期にかけては「問題解決」の能力が極めて高く評価されてきました。この時期は,市場に多くの「不満,不便,不安」という問題を解消したいというニーズが存在していたので,それらのニーズを解消できる組織や個人は高く評価され,高い報酬を得ることができたのです。しかし,一旦,物質的なニーズや不満があらかた解消されてしまった状態,つまり21世紀初頭の現在のような状況になってしまった場合,問題を解決する能力がいくらあったとしても,そもそも「大きな問題」が提示されていなければ,その問題解決能力が富を創出することはありません。ビジネスは常に「問題の発見」と「問題の解決」が組み合わされることで成立します。しかし,現在は「問題」そのものが希少になっているわけですから,ボトルネックは問題の「解決能力」ではなく「発見能力」に発生することになり,問題発見者の価値が上昇することになります。しかし,人間のマインドはとても保守的なもので,多くの人は相変わらず,偏差値に代表される「正解を出す能力」を,その人の「優秀さ」を示すモノサシだと信じていまだに崇め続けています。

 人工知能による追い打ち
 この問題解決能力の過剰供給という問題にさらなる追い打ちをかけることになるのが人工知能の普及です。IBMの人工知能「ワトソン」が,百戦錬磨のクイズ王と戦って勝利しました。クイズ番組で求められるのはまさに「正解を出す能力」ですから,すでに人工知能の正解を出す能力は,最高水準の人間の知性をも凌駕しているということです。人間を雇うよりもはるかに安い費用で,最高峰の人間の「問題解決能力」と同等以上の能力が手に入るのです。しかも,この頭脳は1日24時間働き続けることができ,動機付けに昇進させてやる必要もなく,有給休暇を求めてくることもありません。このような状況が実現すれば「正解を出す能力」は極端な過剰供給状態となり,人間の持っている「正解を出す能力」にはほとんど価値が認められなくなります。このような時代にあってなお,いまだに偏差値に代表されるような「正解を出す能力」にこだわるのは典型的な時代遅れの思考といえます。
 引用:「NEWTYPE ニュータイプの時代」  山口 周

 この文を読み,何を考えましたか?試験が終わったばかりで,結果や順位が気になっていると思いますが,偏差値や順位だけがその人の優秀さを示すものではありません。(これに対しては異論は無いでしょう)このような文を読むと,「勉強して良い点数取る意味ないじゃん」と言われそうな気がしますが,そうではないはずです。社会の問題をいきなり発見しなさいと言われても知識がなければ何が問題なのか分からないはずです。問題を発見するための知識を身につけたうえで,自分以外の人と共有する,意見交換する,議論するというところに学校に来て勉強する意味があるのではと私は思っています。試験勉強をする際に,自分の苦手な部分(問題)を発見することも,この本でいう「問題発見能力」の練習になるのではないでしょうか。成績が返却されたとき,順位や偏差値だけ見て終わりでなく,そこにいたるまでの過程をしっかりふり返りましょう。そして,自分がどれだけ成長できたかに目を向けましょう。学び続ける姿勢が社会に出てからも大切です。いくつになっても成長し続けられるように,今のうちから自分の成長に目を向ける練習が大切です。また,中間の5教科以外の取り組みもふり返りましょう。5教科以外はどうでもいいという発想がこの本でいうオールドタイプです。総学や道徳,LHRなどの活動は正解があるわけではなく,問題を発見する良い機会だと思います。試験はありませんが,このような時間も大切にしてほしいと思います。

☆総合的な学習の時間☆
 先週は,比較について考えました。先日,「定期試験をすべて廃止します」に対するメリット・デメリットを考えてもらいました。試験廃止のデメリットとして,“学力が下がる”,“勉強しなくなる”,“日本の学力が下がる”というような意見もありました。ここで質問ですが,他の国は定期試験をどのくらいしているのでしょう?同じ年の他国の子供たちはどのような勉強をしているのでしょう?この「問い」に対する答えを出すために,実際に調べてもらいました。日本との教育の比較。非常に興味深いと思います。どの国を調べ,どのような教育をしていたか,ぜひ,家で話してみて下さい。わずか3時間ほどしか時間は取れませんでしたが,他国の教育についての知識が増え,それを通して何か考えることがあったのではないでしょうか。

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