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2026/03/16
令和7年度 卒業式

鹿児島修学館高等学校、中学校と、相次いで卒業式が挙行されました。式辞、送辞、答辞、祝辞。それぞれの立場で懸命に考え、つむぎ出された言葉に耳を傾け、想いを分かち合う時間でもあります。

 

 

多くの文章が生成AIによって効率的に作成される時代ですが、その人自身の経験や体温からにじみ出る言葉には、やはり唯一無二の力が宿ります。

 

 

PTA会長の祝辞では、卒業生・在校生への温かい励ましとともに、本校の教育方針や国際バカロレア(IB)教育に対する深い理解が示されていました。年度末のご多忙な折、2つの式典それぞれに心のこもった祝辞をいただいたことに深く感謝申し上げます。本校関係者の皆様に広くお読みいただきたく、お許しを得て以下に全文を掲載いたします。

 

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令和7年度 高等学校卒業式 PTA会長祝辞

 

 祝辞

 日差しが日一日と温かさを増し、桜の蕾も膨らみ始め、本日は縁起の良い島津雨となりました。鹿児島修学館高等学校第34回卒業式が厳かに執り行われますこと、PTAを代表して心よりお祝い申し上げます。

 卒業生のみなさん、ご卒業誠におめでとうございます。また保護者の皆さま、今日という日を迎えられましたこと、心よりお慶び申し上げます。お子さまを支え、見守り続けてこられた日々に、深く敬意を表します。

 みなさんはIBの教育課程に身を置き、真の学びに向き合ってこられました。知識を得るだけではなく、多様性を理解しながら自ら立てた問いや進路と向き合ってきたこと、それは決して容易な道ではなかったはずです。課題研究や修学祭、体育祭応援団を通じてたくさんの感動を見せていただきました。本当にありがとうございました。

 そしてその挑戦や感情をひとつひとつ乗り越え、いまこの瞬間を迎えています。

 国際バカロレアの10の「学習者像」の一つに「バランスのとれた人(Balanced)」という言葉がありました。これは、学問、心身の健康、人間関係といったあらゆる側面において調和を大切にする人を意味していると捉えています。

 現代社会は、正解のない問いに満ちています。時に進むべき方向を見失い、誰かと比べて苦しくなることもあるでしょう。卒業後は恩師も家族も近くにいない環境になる方もいるでしょう。snsの世界では派手で映える事が正解とされていますが、真実か確認できようも無い切り取られた動画や写真ばかりを見ていては、自分自身のせっかく灯した光を見失うかもしれません。

 そんな時こそ、この「バランス」の理念を思い出してください。すべてを完璧にこなす必要はありません。時には立ち止まり、自分の心に耳を澄ませることも、大切な前進です。この鹿児島修学館で学んだ日々、恩師や同級生、先輩や後輩と交わした会話、共に泣き笑った日々、この温度があった日々こそが確かな事実ですので、ぜひ時々は思い出してください。

 今、世界はかつてないスピードで変化しています。みなさんがこれから進む未来は、まさに国際的な過渡期のただ中にあります。けれども、こうした時代に育まれたみなさんには、その複雑な現実に向き合うしなやかさと、思慮深いまなざしがあります。

 どうか、他者と異なることを恐れず、自分の声に忠実であってください。そして、重ねてになりますがもしも心が疲れたときは、無理に走り続けようとせず、自分に優しくあることを忘れないでください。

 しなやかに、そして確かに。そうした歩みこそが、人生を豊かにしてくれるのだと思います。

 そして保護者の皆さま、コロナ禍を経てPTAの在り方を模索する中で、温かい想いにお支えいただきました。 PTA活動への多大なるご理解とご協力を賜りましたこと、心より感謝申し上げます。

卒業生のみなさんの未来に、制限はありません。それぞれの歩幅で、誇りを持って、自らの人生を歩んでください。みなさんのこれからが、希望に満ちたものであるよう、心より祈念いたします。

令和八年三月二日

鹿児島修学館高等学校PTA会長

丸田沙生

 

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令和7年度 中学校卒業式 PTA会長祝辞

 

 祝辞

 日差しが日々やわらかくなり、桜の蕾も色付き始め、命の躍動する春の訪れを感じる季節となりました。本日ここに、鹿児島修学館中学校第41回の卒業式が挙行されるにあたり、PTAを代表して心よりお祝いを申し上げます。また今日まで共に歩んでこられた保護者の皆さま、校長先生をはじめとする先生方に深い敬意と感謝の気持ちをお伝えいたします。

 卒業生のみなさん、ご卒業おめでとう御座います。中学校の三年間は、進路への橋渡しの時期。まさに人生の土台を築く大切な時期だったかと思います。学びを重ねる日々の中で達成感があるときもあれば、このままでよいのかと葛藤や不安に押しつぶされそうな時もあったことでしょう。

 30年前、私自身も鹿児島修学館中学校を卒業し、高等部への進学を控えておりましたが晴れ晴れとした気持ちの中にも緊張感が続いていたように記憶しています。

 みなさんがこの3年間の学びの中で得た「問いを持つ力」「異なる視点を尊重する姿勢」は、これからAIと共存していく時代においてますます求められる力になると思います。しかしながら、この世は例えるなら陰と陽で成り立っています。東洋医学、漢方薬の世界でもよく使う表現なのですが、太陽と月、晴れと雨、喜びと悲しみ、物事には必ず表と裏があります。

 AIはこちらが求めると必ずAIなりの答えを即時に出してくれます。しかし、みなさんもご存知のようにこの世には答えのない問いや悩みで溢れています。答えをすぐ出そうと焦らず、答えを出せない自分を責めず、ゆっくり熟すように悩んで動いて自分なりのペースで進まれてください。この世は華やかな世界に注目が集まりがちですが、その裏に潜む努力や悔しさ、悲しみやつらさに気づき手を差し伸べる事ができるのは人間でしかありません。どうか惑わされず、真ん中の視点を携えて歩まれてください。

 そしてIBを学んできたみなさんは互いを尊重し、対話を重ねることで、豊かな未来が築けると分かりつつも、相手や状況がそうで無い場合は、悩み苦しみ自分が正しいのか分からなくなる時もあるでしょう。その時は、勇気を持って自分自身の心と身体を優先してください。心と身体の余白を作ることが、やがてまた新たな道や出会いに必ずつながります。

 どうかこれからも、自分らしさや好きを探求し、可能性溢れる未来向けて大きく羽ばたかれることを心より願っています。

 そして保護者の皆様、お子様が立派に成長され今日のこの日を迎えられましたことを、心よりお祝い申し上げます。コロナ禍を経て模索する中でのPTA活動への多大なるご理解やご協力をいただきましたこと、感謝申し上げます。

 結びに、本日はこのような晴れの席におきまして祝辞を述べさせていただきましたこと、有り難く存じます。卒業生の皆さまの前途に、限りない未来がありますよう、心より祈念いたしまして私の祝辞とさせていただきます。

令和八年三月十日

鹿児島修学館中学校PTA会長

丸田沙生