4月から始まった中学1・2年合同総学。7月のオープンスクールに向けて活動を続け、無事に発表を終えることができました。オープンスクールに参加していただいた皆様には、生徒たちへのコミュニケーションカードを書いていただきました。生徒たちはカードに書かれたコメントを読みながら、自分たちの発表がどんな学びにつながっているのかを改めて確認できたようです。
オープンスクールで実際に小学生や保護者の方々に発表するのは、「体験的な学び」でもあります。体験的な学びが成長につながるためには、振り返りが重要です。
9月に入ってからは、これまでの学びを一人一人が「探究レポート」にまとめました。この半年間の活動ごとの振り返りを見返しながら、活動の中でどのようにスキルを磨くことができたか、自分の中でどのような変容があったかを自分の言葉にしてレポートにまとめました。
この「探究レポート」は、IBのパーソナルプロジェクトのレポートのかたちにならっています。中学段階でのどの探究活動でも「探究レポート」を活用することによって、高校1年次に取り組むMYPの集大成であるパーソナルプロジェクトについて少しずつ理解するとともに、振り返りの力やエビデンスをふまえて文章を書く力を身につけていきます。
もちろん中学1・2年生にとっては、レポートの指示や評価規準を読みこなすだけでも難しいところもあります。そういうときには、グループのメンバーに相談します。IB教育で学んでいくうえでは、分からないところを分からないと意思表示できることや、安心して相談できる関係づくりもとても大切です。
グループで相談・協力するところと、一人一人が自分で考えことばにするところのメリハリも学べていたようでした。
各グループのリーダー集合も今回が最後でした。クラスや学年も様々な8名程度のグループをまとめるのは中学2年生にとってもたいへんだったと思います。そのたいへんさから成長できるという感覚も確固たるものになりつつあるように感じました。(下の振り返りを読んでいただけると伝わるのではないかと思います。)リーダーのみなさん、本当にごくろうさまでした。
★★★生徒の振り返りから★★★
◎来年の中学1,2年生に向けてのアドバイス、感想,質問,助言など何かあれば自由に書いてください。
(中学1年生)
・チームワークを深めてオープンスクールを成功させてください。
・先輩たちはとっても優しいので、どんな些細なことでもいいから先輩を頼ってほしいです!!
・新しいことばっかりだけど頑張ろう
・IBを人に教えるのは難しいので、グループ全員で協力して頑張って
・本番は緊張するけど、スライドなどを作るときは楽しいから、頑張ろう!
・自分のことだけでなく、相手のこのもよく考えてから行動をする。
・オープンスクールで受け答えが難しい質問がたくさん来てびっくりした
・一見、仲良くできなさそうでも意外と上手くいけるんだなと思った。
・前年度のものを参考にしながら来校者の人たちのことを考えて作ればいいと思います。
・オープンスクールへの準備期間に、あまり良くわからなかったIBの知識や自分の考えを深めることができた。二年生とやるときは緊張するが、IBやスライドの作り方など色々なことを教えてくれるのでとても学び甲斐があり、楽しいです。
・面白い要素も取り入れたほうが小学生も楽しく学べます!
・改善するべきことが 後々見つかっていき対処しなければならなくなるから早めに余裕を持って スライド等はつくっておくと良いと思った。
・来年の1年生へ。 この活動は、始める前は話したこともない人と話し合うので緊張しますが、心配しなくて大丈夫です。来年はよろしくお願いします。
・自分の持っている力を発揮して粘り強く取り組んでください。
・テーマについてよく考えて分からないところやこうしたいなと思うところは積極的に伝える。
・(来年の中学1年生へ) 最初はまだ慣れていなくでできるか不安だと思いますが、時間がたつにつれて周りの先輩や先生方などの支えもあり、どんどん楽しくなっていきますよ!また、自分の行動も積極的になれると思います!!
・「IBは国際バカロレアの略でー…」などは、来てくださっている方も多少下調べをしてくださっているようで、もう知っていることが多かったので詳しくは説明しないでもいいんじゃないかと思う。一方で、IBを学んで自分が感じていることや身に付けられたと感じたことは相手の方からしたら聞かないとわからないので積極的に入れていったほうがいいと感じた。
・総学では、活動や話し合いに常に参加し、友達や先輩とコミュニケーションをたくさん取って、協力し合えば大丈夫
・来年一緒に頑張りましょう!!
(中学2年生)
・聞いてくれる人が楽しく、面白い発表にしてください!周りのグループとも意見交換をしたら、もっといい発表になると思います!
・自分たちが学んできたことを振り返って受けての気持ちになってスライドづくりをすると良いと思います。
・来てくださった方一人ひとりに寄り添うことが大事だと思います。
・チームでコミュニケーションを取ることが一番大切。
・話しにくい先輩、後輩、同級生とも同じグループになると思うが、そんなときこそ積極的に話しかけ、考えを共有したほうがいい。
・他人に任せることの大切さをしることがとても大切なので、ぜひ来年もがんばってください!!
・最初はうまくコミュニケーションを取れないかも知れませんが、1年生の皆さんの理解度やわからないなりの考え方をしっかり聞いて受け止め、ともに理解度を高められるよう頑張ってください!
・一番最初やるときは何かとめんどくさいなやりたくないなという気持ちが強いかもしれないが、実際にやってみると意外と楽しかったりするぞ。
・自分の役割をしっかりと理解して、誰かのために頑張ることで、自分も楽しくなる。
・今の1年生は、今の6年生をリードする立場になるので、はじめは緊張すると思うけど、今持っているIBの知識をすべて話すつもりで頑張ってください。そして、今の6年生は、今の中1のみんなはとても優しいので、IBのことじゃなくてもいろんなことをとにかく聞いて、2年後に向けて知識を貯めておいてください。そして、今の中1と小6で協力しあったら、絶対に良いIBのスライドができます。頑張ってください。
・スライドを作っている時に、改善点がたくさん見つかることが多いです。一生懸命作っていたスライドが作り直しになることもありますが、そのときはグループの人と協力して、作成し終わった後の達成感などを想像しながら、作成すると楽しみながらできます。
・少しコミュニケーションを取ることが難しいと感じるかもしれないけど自分や他人の意見を伝え合う(共有する)事がグループにとっても本番のオープンスクールでも役立ちます。積極的に取り組むことが大切なので常に意識しつつ頑張ってください!
・2年生は積極的に1年生に話しかけてあげて、IBについて質問ある?や、今授業で何してるの?など簡単な話題からコミュニケーションを取っていけば班全体の雰囲気もよくなり、いい成果物ができると思う。
・1つ1つ丁寧に説明すること、そしてスライドの文字は大きく少なくすることです。文字がたくさんあると分かりづらいし、頭に入りにくいからです。イラストなどを効果的に用いると良いと思います。
・リーダーを任されたら最初はリーダーという荷に押しつぶされそうになるけれど、このチームの中で自分にしかできない仕事だと思いながらすると最後までやっていけると思います。リーダー以外の生徒は、ちゃんとリーダーの意見を聞いて自分からも意見が言えるようになる。そうするとリーダーが安心するし、チームの中でコミュニケーションが増えると思います。ちゃんと聞いてちゃんと答えて少しでも良いから貢献するっていうのが大切だと思います
・一年生も緊張するけど二年生も一年生と話すことはすごく緊張します。コミュニケーションスキルをしっかり使いたくさんお互いを尊重しよう。
・リーダー任せになるとその子に負担がかかってしまったりグループ全体でスライドを作れなくて本番に苦労すると思うから手伝ってあげると良いと思う
・わからないところは先輩たちに聞いたりして、どんどん色んな人と関われるようになってほしい。そのおかげで考えも広がるし、学びも楽しくなると思う。
・中学1年生は、初めてで緊張するかも知れませんが、グループの人達と協力しあってこの授業を有意義に扱ってください。応援しています。
・スライドだけではなくCANVAなども活用すると良いと思います。
・とりあえず、カタチを作るとその後の活動を進めやすくなります。探究テーマがわからなかったり、理解できないものがあったりすると思いますが、何かしらのカタチにすると考えやすくなります。
・探究テーマにある「双方向のコミュニケーション」とは、受け手と送り手の両方がIBについて深く理解できるためにするものなので、どうすればお互いが理解できるかを考えてスライド作成をして、修学館へお越しいただいた皆さんに、IBと修学館について説明してください!
・引用文献・参考文献の書き方はIBハンドブックをしっかり見て書くべき。
・直前に体調崩してしまったことをすごく反省しているので体調管理は徹底するようにしたい。
・一年生の皆さんは修学館についてまだ理解が深まっていないと思いますが、2年生ともコミュニケーションをとり、自ら修学館を紹介する成果物を作っていくうえで徐々にIBや修学館の教育方針などについてわかってくると思います。異学年との交流を通して、一つのことを協働して達成するという楽しさや達成感などを感じてほしいです。二年生の皆さんは学校にも慣れて、修学館についての理解も深まっていることだと思います。ですが、自分自身だけの思考で物事を判断するのではなく、十分なエビデンスや理由などを示し、その物事が本当に合っているのかを見極めることが成果物を作るうえで大切になってくると思われます。一年生のサポートも行いながら、二年生が中心となってグループを引っ張ってほしいです。
◎今回の単元で、「学ぶことの楽しさ」を感じられたところや「学ぶことの楽しさ」について考えが広がったり、深まったりしたところはどこですか?
(中学1年生)
・一人ではなく、多くの人と話し合い意見を言い合いながら学びを進めることが楽しいときづいた
・学ぶことで誰かの役に立てること
・班のみんなと話し合ってお互いの意見を共有し深め合ったり、今までの活動で学んだことを活かしながら活動すると学ぶ前より成長できたなと自分を肯定できるようになるなどが学ぶ楽しさなのではないかと感じました。
・学ぶことで、わからなかったところがわかるようになり、モヤモヤから楽しい気持ちになるのではないか。
・先輩たちと書くことによって学ぶことが多かったけど色んなことを知っていくうちにできることが増えていくことが学ぶことの楽しさなんじゃないかと思った。
・人に説明しようとすると、自分が持っている知識がより理解の深まったものになっていくのを感じて、おもしろいなと思った。
・先輩方や同学年の人と協力して物事を進めていくこと、また人と話して相手の方に満足していただけたときは嬉しくて楽しいと感じた。
・学ぶことが楽しいと思うために、まずは興味を持つといいのでは、と思い出してきた
・オープンスクール当日に質問をしてもらってその受け答えをしたことが自分たちが今まで学んだことの成果になったと思い学ぶことの楽しさを感じた。
(中学2年生)
・異学年とやることで、いつもと違う環境で学べたのでいつも以上に楽しかった。また、色んな人と関われるので考えが広がって、こういう視点があるんだという発見がいくつもあった。
・みんなで協力して学ぶことで考えが深まり楽しくなった。
・昨年スライドを作成していたり、MYPを1年間受けていても知らないことは多い。その「知らないこと」を今単元で知ることができ、楽しさを感じた。また、「いろんなことを知りたい」という気持ちが芽生えて、どんどんIBやMYPについて調べることができた。
・修学館という身近なものをくわしく知るということに楽しさを感じました。
・自分がこの学校生活で学んでいて楽しいと思ったことについて、他人に共感しあえることが嬉しかった。
・受け手から、「学び合いは皆さんどのように取り組んでいるのですか。」という質問があり、中学二年生が応答した場面があった。”学び合い”の例として英語や国語を挙げたが、そのときにIBと修学館の学校目標のつながっている部分は「学ぶ楽しさを知るためにIBというプログラムを取り入れ、子どもたちに学びを提供している。」ということだと改めて感じた。だからこそ、学びの楽しさを教えてくれている学校や通わせてくれる両親にすごく感謝したいなと思った。また、受け手の質問の中で、自分が気づかなかったことをその質問から教えてもらったり、自分自身、あやふやだなと思っていた部分も質問に答えるために言語化すると、スッキリして、学ぶことの楽しさを感じることができた。
・計画し、思考を凝らして、至ったコミュニケーション手段が実際のオープンスクールの際に実践でき、また効果を得られたことには大変な充実感を覚えました。またIBにおいて必要不可欠である他者と協力することで目標を達成する楽しさも体感できたように思います。
・1年生の総学の授業のときは、先輩とコミュニケーションを取るのが緊張したり、IBについて全然理解していなかったからこの活動が楽しいと感じなかったり、そこまで深くは理解していなかったなと感じていた。だけど、今年は、IBにも慣れて、雰囲気にも慣れてきたから、楽しく活動することができた。1年生にもIBについて少し説明できたし、スライドの大体もまとめることができたから、今までで一番IBについて理解できた時間だったと思う。
・今回オープンスクールの準備をする際に、リハーサルなどで質問をされたときに、自分にはまだしらないことがたくさんあると分かり、IB・MYPを学ぶことに対して意欲が湧いた。また、自分が知らないことについてしらべて、自分の知識として身につくのが楽しいと思った。
・調べ作業をしているとき。調べ作業は皆と協力して行い、ゲームの間違い探しみたいに楽しかった。それをまとめる作業も終わったときの達成感がすごかった。
・オープンスクール当日に一回目の発表のあとに、保護者の方にアドバイスを頂いてみんなで修正をしたのがとても楽しく、学びことの楽しさだったのではないかと感じることができた。
・ 今回の単元で「学ぶことの楽しさ」について考えが深まった場面は、IBについての知識を再認識したときである。IBの教育方針により、小学生の頃よりも授業が楽しくなったことを改めて思い出し、実体験などを紹介する際に「学ぶことが楽しくなったな」と思えたからである。
・スライド作成を進めていくうちに、先生や先輩方からフィードバックをたくさんいただき、改善点が見つかった。なので、少し心が折れ、やる気が出なくなってしまったこともあったが、グループの人と協力してスライドを作り終わらせることができた。