現在来鹿中のピアニスト,アルベルト ピッツォさんが,縁あって修学館の大講義室で演奏してくださいました。氏の演奏を聞く機会に恵まれたのは中学2年生。演奏を聞く前は,「何でピアノ(の演奏)なんか聞かないといけないんだ。」と言っていた男子がいたとかいないとか。しかし,およそ1時間の演奏を聴き終えた2年生は,みんなピッツォさんの虜になってしまいました。講演後の質問もいつも以上にたくさん出て,「どんな食べ物が好きなんですか?」とか,「どうしてそんなにイケメンなんですか?」といった音楽とは無縁の質問もドンドン飛び出していました。
公演終了後,多くの生徒がピッツォさんにサインをもらうため長蛇の列をつくりました。先述した「何でピアノ(の演奏)なんか聞かないといけないんだ。」と言っていた男子生徒も,列に加わっていたことは言うまでもありません。やはり本物の持つ力はすごい。そう感じさせられた,みんなが演奏に酔いしれた1時間でした。
演奏を披露してくださっただけでなく,生徒のどんな馬鹿げた質問にも丁寧に答えてくださり,また,サインをねだる多くの生徒の対応までしてくださったアルベルト ピッツォさん,本当にありがとうございました。
【生徒の感想】
素早く動く指と響く音,小さい音と大きい音の表現が,何とも言い表せないくらい凄かったです。私も10年ほどピアノを習っていますが,こんなに違うものなんだと思いました。軽やかすぎて,適当に弾いているのではと疑うほどでした。私は普段ピアノの端の音は使わないけれども,ピッツォさんは広い音域を使って演奏をされていて,使う音域の広さでこんなにも差が出るなんてと思うのと,ピッツォさんが鍵盤の魔術師と言われる理由も分かった気がしました。指を高速で動かし,鍵盤を行き来するのは,蜘蛛がはっているかのような速さでした。
ショパンのクラシック曲はアレンジが凄くて,終盤の和音の連発が印象に残りました。その次の曲も聞いたことがあるような気がしましたが,「トムとジェリー」のけんかをイメージしてアレンジをしたと言われていたので,まさにその通りでびっくりしました。
アルベルト ピッツォ氏 鹿児島公演